第5話 5月11日

あぁ、私はまた捕まってしまった。

いつものように、体育館の檀上に乗せられる。

そして首を撥ねられる。


何年も何度も、繰り返し見続ける光景。


そして、また捕まるのだ。

体育館の檀上に乗せられ、首を撥ねられる。


捕まり、壇上に乗せられ首を撥ねられる。


何年も何度も、同じ日に何度でも繰り返される。

もう目覚めるのもメンドウなくらい繰り返す光景。


また捕まり、壇上へ乗せられ首を撥ねられる。


あの人(誰?)を、愛し、何度も死んでいく幸せ。


そして、また眠り夢を見る。


私は捕まり、体育館の檀上で首を撥ねられるために。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る