輝の令と闇姫 ~校内の誰もが憧れる巨乳無垢美少女からのキスを機に異能を得た羨ましい少年の物語~
うすだ
プロローグ
0話 令
──俺にとっての、『令』という漢字は何なのか?
2019年4月1日11時40分
1350年以上も続く日本の248番目の元号、30年続いた平成に変わる新たな元号がこの日、公表する。
新しい歴史を刻む瞬間をテレビで見ていた俺、
挙げるとしたら、俺の名前にある漢字の3文字の何かがあったらいいな、と思う感じで発表を心待ちにしていた。
色々憶測がある中、菅義偉官房長官が首相官邸に現れ、新元号が発表される時が訪れた。
「先ほど閣議で元号を改める政令および、元号の呼び方に関する内閣告示が閣議決定をされました。新しい元号は、『
菅官房長官の発表により、新元号は『令和』と決定され、由来となったものが、万葉集から来ていることも述べられた。
「まさか、新元号の漢字に俺の名前、『令』が付いてしまうとは……。これは驚いたぜ」
発表された瞬間、『令』という文字が入っただけで、俺における新元号の意識が大きく変化した。
だが今日は、エイプリルフールでもある。菅官房長官が嘘付いて、本当は明日以降に正式な元号を発表するのではないのかと思ってしまったが、さすがにそんなことはないだろう。
まず『令』というのは、神のおつげ、言いつけるの意味を持っているが、本当にこの世に神様が存在するかというのも疑問な話だ。その理由であることは考えにくい。
俺の名前の読みは『つかさ』だが、『つかさ』と読んで『令』と漢字で書く。『令』は『つかさ』よりも、『りょう』、『れい』読むことが基本である。
肝心の『つかさ』という名前を俺に与えたのは、俺が生まれてから僅か半年後に離婚した母だった。
これは今唯一の肉親である父からも、母が勝手に決めたと聞かされており、どういう意味を込めて『つかさ』になったかという理由がわからない。
また『つかさ』という名前は、男性のみならず女性にも使われている。その為、名前だけを見て初対面で俺が女性だと判断されたことも何度もある。
中にはいきなり『つかさちゃん』など呼ばれたこともあり、残念ながら俺は『つかさくん』だ。名前に嫌気もあった出来事だってある。
何故俺は今、『つかさ』なのか? 『令和』が発表された今だから、名前の由来が知りたい。
だが、母とはもう二度と会うことは限りなくないに等しい、しかし今回に限っては、僅な時間でも会いたいと思った瞬間だった。
人生で初めて、『令』という名前を付けた母に心の中で感謝した。『令和』は俺にとって何か特別なことが起きるのか? 新時代の思いを胸に秘め、平成最後の1ヶ月が始まりを迎えた。
『令和』という時代に、何かでっかいことをやってやるぞ俺は──
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