2020/04/11 23:32/鷦鷯飛蝗

温度差が膚をさらって

逆巻く祷りを遮って

加重の移ろいが未来を戴く

息巻いてもまだ先に

見える見えないの狭間

その裏側に潜む

T字の視界が踏みしめる秋を閉ざす

限り無くても壮麗に

見せかけだけでも荘厳に

大気の揺らぎと籠る反響で

偽りの世界を描き出せ

伸ばした手が触れるはずの壁を遠くへ

飛び降りた足を受け止めるはずの地を深くへ

拡げただけで新しいつもりになって

継ぎ足された隙間を執拗に掘り返せ

存在しなかった目盛りの間に成り立ちが在る

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る