2020/04/09 23:51/鷦鷯飛蝗

電熱を鬻いで明け方、骸城

潮気も欠いて、船虫纏

乱襤褸の破れ裾を喰い荒らす

生贄の腐臭は文明の寂寥

波濤の記憶さえ棄て

錆詩削り散らす火の粉も絶え砕く

足音は道標

金型を綴じ毀し

担ぐ雑嚢の解れ留め留め

懐手に銃手

来し方に砂をかけ

目的と化した往復

波乱を夢見て定常を振り回す

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