2020/02/23 21:49/鷦鷯飛蝗
すべらかな気がしてた
遠く淋しい暖かみの演出として
点在する暖かさとして
優しさとして
嘘みたいなんてことはない
確かにありふれた期待
行き交う風の果て
行きつくからには凪であって
始まるからには芽吹いている
薫りだけが無惨に充満しているから
わたしたちの体には毒になると
園丁の一人が言っていた
名前を落とした園丁たちの調べ
削ぎ落される観念は機械仕掛けの感性が選別する
選んだことの無い音は響かせない
いつの日か、誰かが鳴らした薫りたちのリフレイン
遠くなっていた
立ち入りさえ禁じていた
身勝手な主が
いつかもう戻れないところまで旅立ってしまって
手足を喰われた糞尿を食べて伸びる木々の
一番美しい悲鳴を植えた庭だから
たまに夜空がさやかに零す雪の
冷たさも撫でるような戯れ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます