2020/02/21 21:19/鷦鷯飛蝗

抜き差しならない遺漏が見えた

割れ鐘の汁が滲みだす

ぼやけたって抽象的な視界は緑の掟

幾何に還元された理解でも歩き回るにはギリギリ

喉元までせりあがった

命の切なさを嗽で吐き捨てて

数えてみてもただの水

とめどなく爛れ逝く

船を浮かべて漕ぎ泳いでも

割けない水がへりに凭れて

許せない傷が意味を擡げて

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