2019/12/18 23:40/鷦鷯飛蝗

月が見えないからそこに居て、

浮足立った冬の夜

雲と星の境を見失って

寒空の下、

あなたが使わないことばを探した

積み上げた瞳は

誰のものでもなくて

その瞳に映る

わたしの瞳に映る

わたしの素形を透かして

深く、遠く、細やかに

張り巡らされた神経の歪みを見る

映らない星の輝きを摘まんで

植え付けてあげても

白く濁ったまま

ねえ、あなたは孵らない

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