2019/12/13 20:13/鷦鷯飛蝗

暮れかけの太陽が厚い

響いてこない歌が

遠く

壁の向こうで

鳴っているらしく

孤鹿ころく頴脚えいきゃく

漣義れんぎに滴らせて

背にしてはみても

突き通る哀傷あいしょう

不自由にも囲いの奥

霞みぼやけた遺骸の襖と

詰める寿ぐ間問まとい御柵みやらい  

塞ぐ勝手も知らない

木も山も禿鷹

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