2019/11/27 20:48/鷦鷯飛蝗

組み込まれた偶発性を

焼いていく波で舐めてみた

ひりつく焦げ跡かかずらって

苦みはいつでも仮の宿


遠のくクラクションの他に鳴るものも無く

静かすぎる裏町はうららかな日差しと無縁

塞いだ目の端から漏れる、滑り込む

光を跳ね返すとおりの形でない

歪み切った手で触れてもわからない

匂いだけを頼りに逃げる、言い知れぬ町


凍ったヘドロは匂いを失って

爪先で突いても許されるような気がしてる

気がしてる

だけ

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