2019/06/08 19:02/鷦鷯飛蝗

傾ぐ、高速の筒

背もたれに身を捧げて

この勢いのままぶつかって

それで全部おしまいでいいんじゃない?

思ったときには首が空を向いて

地平線は眼下の彼方

本当の白を知っているかい?

雲を抜けて!

重力を感じる、耳抜き

綿と綿に挟まれた蒼を、豆粒どもの連なりを

嗤って

雲と空の境を知りたいって願ったまま

雲海の上

こんな単純化された世界も良いかもしれない

いい加減見慣れて、感動よりは懐古

窓枠下端の小さな穴も

エチケット袋も

白と蒼の描き割りも

あの日の、戻らない幼さの

当たり前の世界観でしかない

自分にも

ぷかぷか浮いて、泳いでいけるんじゃないかとか

そんなような、気がしてしまう

定められた座席に括られた分際で

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