第379話:早速、交渉(1)

 お待たせしました!文字数不足ではありますが、公開しつつ修正する方法へと変更する事にしましたm(_ _)m

 どうせ文字数少ないって突っ込む阿呆が出たとしても、ネタにしますので^m^

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 応接室…と言う表現で合っているのだろうか。


 何かしらの話し合いを持つ場所…なのだろう、大きめな机と座り心地抜群な椅子が置かれた部屋に案内され


「座ってお待ち下さい」


 と言われたので


「では、お言葉に甘えて失礼します」


 対応としては「子供らしくない」だろうが、今は緊張しまくってる…と思って貰えるだろう…とは言っても不安は尽きないが…これからの交渉次第で自動車開発の運命が決まるのだから、仕方ないと腹を括る。


 それほど時間を待たずにムーア卿が


「先日は愚息の経緯を説明して頂き感謝する。

 して、本日の要件は執事から聞いてはいるが、

 説明して貰えるだろうか?」


 と姿を現したので一度、立ち上がってペコリ…とお辞儀をする。


「突然の訪問ながら受け入れて頂けたこと、誠に有難く存じます。

 本日、訪問させて頂きました理由は現在、

 クロフォード商会にて、

 開発を始めました乗り物の実験を行う空間として、

 ムーア様が所有してる山を開拓させて頂きたい、

 と言う願い事を伝える為に御座います」


 流暢に「大人な言葉」を話す目の前の子供に戸惑うムーア卿。


 デスヨネー…。


「…そなた…本当に愚息と同じ年ごろ…なのか?」


「その件に関して伝えたい事が御座いますが、

 出来ますれば他言無用にお願いしたく存じます」


 他言無用…と発した瞬間、遮音の魔法と結界を施した。


「…それほど重要な事柄を…いち子爵に持ちかけるのか?」


「王族に近い公爵様の知り合いはいませんし、

 領主の侯爵様もブラウン侯爵様も、

 信用できない方なので…」


 そこまで言われれば、自分の所へ話が来た経緯は想像できてしまうのだろう。


 重要な事柄が告げられても動揺しないよう、心を整えたらしく


「そう言う事ならば伝えたい事柄を聞こうではないか」


 と答えた。


「これは王族の方々も侯爵様も知らない事実です。

 僕…いや…俺は別の世界で生を終え、

 生まれ変わった異世界出身者…つまりは転生者なんだ」


 転生者…と聞いて目が見開かれて行くが、流石に声を上げて驚く事はしなかった。


「・・・転生…と言う事は…

 大人な年齢で死んでしまった…

 と言う事だろうか?」


 まあ「転生」って聞かされりゃー「そう」考える事は出来るよな。


「ああ。その通りだ。

 ムーア様の年齢を知らないから年上だったとか、

 年下だったとかを答えられないがな、

 35で生を終えてしまい、気づいたら、

 この姿ナリだったって訳だ」


「その知識を生かし、乗り物の開発を始めた…

 だが、その乗り物を実験的に動かすには町中は危険。

 だからこそ私に山を開発させて欲しいと交渉に…

 と言う事か…」


 ぉぉぅ…これは凄い推察力をお持ちで…。


「…そんな所なんだがな、

 異世界ので、

 此方こちらに届いているんだ」


 事故で?!と言う顔になるのも仕方ないだろう。


 異世界から何かが届く筈がない。召喚術などは禁忌。


 それなのに「実物がある」と言われれば、戸惑うのも仕方ない事だった

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