第36話 レイ襲来 2
「いやいや!なんで受けるんですか!」
「いやぁ、だって勝負するだけでこんなに貰えるなら、受けるしかないでしょ?」
アシルはさも当たり前と言わんばかりにそう言うのであった。その言い草にはエクスも呆れるしかなかった。
「で、でもこれから依頼がありますし、戦うことできないですよ」
エクスは抵抗とばかりにそう言った。
「それなら問題ないだろ。別にエクスが居なくてもできることだし、なんなら他の人に行ってもらえば済む話だからな」
しかし、エクスの抵抗は虚しく、アシルの対策は完璧であった。
「そうですか…」
エクスは諦めたようにそう言った。
エクス自身、戦うこと自体が嫌なわけではない。別に他のギルドに自分の手の内が明かされようが、何かを隠しているわけでもないため、気にしていない。
しかし、相手がレイと言うのが嫌であった。
あの試合でもそうだったが、あの視線が嫌だった。エクスは特に何かをしたわけではないのだが、レイはエクスを目の敵か如く睨んだりしてくるため、エクスは居心地が悪かった。それに何となくしつこいような気もしたためあまり絡まれたくなかったのだ。
「それじゃあ、いつから始めますか?」
「今すぐで」
「それじゃあ、早速外へ行きましょう!」
レイの答えに対してアシルはお金が貰えるからか、嬉しそうに対応していた。
エクスもそんなアシルについて外へと向かった。それに釣られるようにナティやエーシェなどその場にいた人がエクスについて外へと向かった。
「周りとかへの景観が壊れたりしないように魔法なんかの威力は控えること。あくまでも試合なので、やりずきないこと」
「それなら、もし何か壊してしまったら、私が全部弁償するわよ?それに、全力でやらせてくれたら報酬も弾むわよ?」
「両者、全力を出して試合を行うように!もし、危険だと判断したら、俺とナティが全力で止めるのでその時は覚悟しておくように」
そう追加報酬を匂わすとアシルはまたしても簡単に買収されてしまった。アシルは買収されてしまったが、理性は残っていたようで中断の判断はしてくれるらしいことにエクスは少し安堵した。
それから細かいルールはあまり決めず、大会と似たルールになり、試合が始まった。
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