第13話

 ある日、クラスメートの一人に言われた言葉が心に深く刺さり傷ついた。

「藤和君て、賢いと思ってた」

 と二年生の秋の午後の授業であった音楽の時間。

 ある女子から言われた。

 誰もが、目前の人にレッテルを貼っている。

 そんなことを、僕は思い知らされた。

 人は、初対面の人に出会うと、無意識のうちに相手にレッテルを貼ってしまう。そのことをラベリングという。

 最初に定着したイメージが、人の全体イメージを決定する。これを初頭効果という現象であり、第一印象に大きな影響を与える。

 彼女に思い知らされた。

 彼女に言われた言葉が今も残っている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る