新しい時代に生まれたばかりの子を重ね、希望を感じさせる、正に桜花のごとき一篇でした。
冒頭と締めにビールの感触の対比で、日常の中にも新しさという物が潜んでいると教えてくれるその構成も素晴らしいと思います。

ビールの苦さ、そして乳歯。なるほど子どもの歯茎は桜色だなと、親の視線の細やかさを感じました。最後にビールのぬるさ、甘さが書かれ、「今日は新しい一日になるだろう。」
短いながらも構成が素晴らしい作品でした。