3

君の周りにはいつも白詰草が咲いた


なごっているの、と静かに笑ったせつな


なんだか かなしんでいるようで



「綺麗でしょう。ユウが手折った花たちなの」



本当は気に入らないくせに。


何もかも、気に入らないくせに


そうでしょ?



「……綺麗、って残酷な言葉なのかもしれないわね、」



そうでしょ、ねえ



———だけど解っちゃうんだ だってほら




ナナは綺麗だった。




それはみんな教えてくれる


かの美しさも尊さも


僕の悲しさも愛しさまでも

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