【其の五】

 


火の粉散らすは

県下の花火

火花散らすは

口喧嘩




惚れているのに

不知火知らない素振り

主の気持ちは

蜃気楼




君を釣りたや

祭りの晩に

糸もまつりで

絡み合い




切歯扼腕せっしやくわん

ひらがなにすりゃ

拙者せっしゃ喰わんと

読めもする




胡散臭うさんくさいは

嫌いなお方

好きなお方は

水臭い




蟻がとおなら

芋虫ゃ二十歳はたち

四十しじゅう私は

サバを読む




夏もさまざま

様子も変わる

これがほんとの

サマー変わり

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