第10話 上目遣い

女子「悩み聞いてくれる? 連休にね、私のことが大好きな、妹から温泉旅行に誘われてるんだ……。(嫉妬して、必死で止めてくれるよね?)」


男子「それって悩むこと?」


女子「だって妹は、私のことをエッチな視線で見てくるの。お風呂も一緒に入ってくるし、寝る時も一緒。(本当は、全部鈴木君としたいことだから……)私の本音は、鈴木君と、一緒にお泊まりしたい。今回だけなんだから感謝しなさいよ!」


男子「――急展開……。」


女子「だから、深夜に学校に忍び込んで、保健室でエッチなことしてあげてもいいんだから!」


男子「何言ってるんですか! 休みの学校、深夜、保健室……。人体模型が動き出したら、恐怖ですよ。」


女子「(うわっ、なんでそれに気づかなかったのかなぁ……。でもでも! 鈴木君だったら、もし人体模型が動き出しても……、妖怪が出ても……、そんなの簡単にやっつけてくれるよね? ――もしかしてだけど、能力……失ってる? だとしたら、私のミスじゃん。ここは、何も知らないふりをして返答した方が良さそうね。)その時はきしむベッドでガクガク3Pだね。」


男子「ただのホラーじゃねえか!」

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