第4話 俺の恋人に気安く触れてんじゃねえよ

「俺の恋人に気安く触れてんじゃねえよ」

 ましらは下級生を蹴り飛ばし、俺を抱きかかえてくれた。

「お前クラスと名前は」

「ってて……1年A組の紅葉くれはです」

 紅葉くんは頬に手を当てながら笑う。

「校内で下級生への暴力、頭に血が上りやすいんですね」

 なぜ笑ったか、わかったのは猿が停学になってからだった。

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