第13話 地上攻撃用衛星兵器ゴルディアス

 アリ・ハリラー党のノラベル将軍がアッシュワールドにおいて制作した。どうやら、雇い主に変な小説を読まされた影響らしい。

 以下、その小説の抜粋。


「いづもを撃ったのは?」

「米国の軍事衛星ゴルディアスです。レールガンですねぇ」

「レールガンって。そんなものが日本の上空にいるの?」

「ゴルディアスは高度約400㎞を速度約7.7㎞/sで周回しています。一周約90分ですね。弾体は初速約1000m/s、終速は2500m/s程度だと思われます。レールガンにしては初速が遅いと思われるかもしれませんが、そもそも高速で移動している衛星から投射した飛翔体を正確に命中させるのは困難なのです。それで、速度よりも命中精度を優先していますね。回転を与えて投射され、直後に大きめの翼が開きます。この翼で竹とんぼのように回転しつつ弾体の方向と速度を調節します。目標に誘導されながら約5分で着弾します。ちなみに弾体の重量は約60kg。衛星一基当たり6発搭載されていますね。155㎜砲相当だと思われます」

「155ミリって?」

「戦艦大和の副砲ですわ」

「そうですか」

「最上級重巡の主砲をそのまま載せちゃったというアレです」


 以上、抜粋終わり。自己宣伝乙ですww


 ノラベル将軍は、この衛星兵器を空中浮遊型のレールガン砲台として設計し、完成させた。


ランク:★★★


 チューリップの花を逆さまにしたような形状。花びらの中心から長砲身のレールガンが突き出ている。

 重力制御によって上空を浮遊し、直下へと射撃をする。

 元作品の衛星兵器をは全くの別物。

 発動機は500㏄空冷2ストローク三気筒。燃料は無鉛ガソリン。まさか、マッハのエンジンですか??

 つまり、酸素がある所でしか稼働しない。


 胴体部分のサイズは幅2m、高さ3m、重量は5t程度。レールガンの砲身は約5m。口径は155㎜。初速約5000m/sで高威力。大概のものは貫通できる。ただし、装弾数は6発。AIにより自立稼働する。


 本来はノラベル将軍の自衛用として製作されたもの。しかし、より硬い物体を攻撃するアルゴリズムを与えられたAIの設定が暴走し、超絶硬い装甲を求めてコロニー内をさまよう。軟目標には無関心。

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