AM11:44
「そうだなぁ……こいつらは基本的に言葉を喋れず、目上の存在の指示に従うことしかできないぞ? 俺たちの言葉は理解してるはずだが、意思疎通は不可能だ」
「なるほど。でも、こいつらは修復する指示を誰かから受けてるってことでしょう? 人間が指示してるんですか?」
「いや、そうじゃない。おいレム! いるのは分かってんだ、出てこい!」
レム、とかいう新キャラの名前を呼びながら、4つのベッドの悪魔達を乱雑にかき分けていく深沢。こうなるともう、マジでぬいぐるみの山にしか見えないな。
『フアアぁ、何デスか。ウルサイナぁ』
新キャラっぽい特徴的な声。っていうか、これって声って言っていいのか? なんか頭の中に直接響いてくるんだけどこれ。
「おいこら、俺は出て来いって言ったんだ。顔くらい出せボケ」
『口ノ悪イ教師デスネぇ。コンナノヲ雇ッテルダナンて、学校ノレベルガ知レルッテモンデスネぇ』
お前こそ口悪いな。ってか、マジでどこにいるんだ。
「ほう、いい度胸だ。俺から校長に言って、報酬のかりんとうをこんぺいとうに変えてやろうか?」
そういや、報酬がラムネかかりんとうなんだっけか。しかし、こんぺいとうとはまた渋いところを。つーかやり方が陰湿だぞ深沢。
『グっ、我ラノカリントウヲ奪ウ気か……コノ外道め』
お前はお前でかりんとうに執着しすぎだ。かりんとうもこんぺいとうも、大別すればただの砂糖菓子だろうが。
『ダガ良ク考エテミろ。タカガ一教師ニ過ギナイオマエノ言葉で、ソウ簡単ニ世界ガ変ワルト思ウノか?』
「ああ思うね。保健室で休んでいた生徒がお前達に邪魔されて眠れなかった。その事実を知った生徒の親が、こんな悪魔を雇っている学校なんて晒してやる、とSNSに投稿して炎上するかも……とでも吹き込めば、校長も喜んでこんぺいとうを取り寄せるだろうさ」
なんだその高度な情報戦は。いや、ある意味で超低レベルだけど。
つか、俺の親を勝手にモンスターペアレントにすんな。いやまぁ、
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