第2話 警察官と手錠

駆けつけた警察官は驚いた。

あんぐり口を開けて驚いた。

2つの事に驚いていた。

血まみれの犯人がニヤニヤ笑って待っていた事、そして手刀で首を切ったと証言している事。

警察官のひとりは深く短く「ふっ」と息を吐いて、手錠を取り出そうとしている。

手元がおぼつかないのは驚いて焦っている証拠で、ジャラジャラ音がしていて、犯人は音の方をギョロリと見ている、実に不快そうに見ている、そして声を上げた、

「うるせえなあ、ジャラジャラジャラジャラ」と同時に、

バスッッッ!

ドチャッ…ゴロゴロゴロゴロ……

腕が2本落ちて、そして、手錠をのどちんこと後頭部を貫いてつなげた。

もうひとり来ていた警官は何やら書類にボールペンで書き込んでいて、はっと同僚がのどと後頭部をつなぐデケえピアスをいつの間にかしている事に気づくや否や、手錠のもう一方で右目と左目をつなぐデケえピアスをさせられてしまった。

「い、痛い…」

デケえピアスでつながった仲の良い警察官、つながったや否や召される事になるなんて思ってもなかっただろうバディの2人、最後にピアスをはめられたバディがかろうじて叫んだ言葉は月並みなものだったが、果たして痛い、で済んだのか。

痛い、で済んだのか?

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