違法コピーが売り上げに影響があるかの実験・考察

板皮類

前編

 【漫画村】の騒動から、1年余りが経ちました。


 話は、2018年上半期にさかのぼります。

 海賊版コミックの流通の温床となっていた、【漫画村】の問題が国会でも取りざたされたのは、記憶に新しいところ。


 ついに、同サイトが閉鎖になった際には、

 『漫画村が閉鎖したら、うちの同人誌のセールスが上がった』

 『うちはそうでもない』

 というような報告も、SNSに散見されましたね。


 さて、この海賊版・違法コピーの問題を難しくしている理由の1つが、売り上げとの関連性が、なかなか証明できないことでしょうか?


 食料品など毎日、同品質のものを出荷できる商材であれば、分析はたやすいです。

 何か事件が起きて、影響があれば、前日や前年の売り行きとの比較で、すぐに察知できるでしょうから。


 しかし、不定期に新作を発売する、ゲーム・コミックなどのコンテンツとなると、それが難しい。仮に、前作より売り上げ本数が、半分に減ってしまったとしても、原因が定かではない。


(´-`).。oO【新作の前評判が、悪かっただけかもしれない】

(´-`).。oO【ユーザーのニーズに合っていなかっただけかもしれない】

(´-`).。oO【新シリーズに突入したからかも】


 特にパッケージゲームは、毎回、違う商品をリリースする宿命なわけで。

 売り上げが変化しても、環境が原因なのか、ゲーム内容が原因なのか、判断が難しいのです。


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 でもね、私こと板皮類は、美少女ゲーム(とちょっとだけソシャゲー)業界で、14年間、ディレクター&ライターとして活動してきた中で、とある機会を得ることが出来ました。


 R18タイトルなので仮称としますが――『セクシーファンタジーSP』の発売です。


 これは、『セクシーファンタジー(仮称)』という事前にリリースした美少女ゲームを原作として、アンソロジー短編を毎週or隔週で1本ずつ、発売する計画。


・価格は全て1000円未満(ほぼ固定)

・元ネタは、全て同じゲーム

・毎週(隔週)で発売しているから、売り上げを観察していれば異変がリアルタイムでわかる

・大手ダウンロード販売サイト、DLsite.com(ブランニューストア)で専売


 てなわけで、対照実験するのにぴったりなわけです。


 などと、2014年当時のワッチは睨んでいたわけで、探りを入れていたのですよ。

当時のワッチ、えらい!


 長くなったので、ここでいったん区切ります。


(続く)

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