世間の風


おれは運動不足解消のため小太りバスケに参加した

小太り以外は除け者だった

だからおれたちは優越感に浸ることが出来た

専用の身分証明書もわざわざ発行された

そこにはアルファベットでこう記されていた

『KOBUTORI』

なんだか自分がこの世界を救う勇者のように思えてきた

一度っきりの人生

こんなことに使用したっていいはず

「そうですね」

所詮、自分とは関係ないので皆、適当に肯定してくれた


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