角度に気を付けてね


おれは狂っていた

横から見ると狂っていた

真正面から見るとまだまともだったが

少し角度を変えるともう狂っていた

後ろ姿は女子高生だった

斜め上から見ると色鉛筆だった

そんなのはわかっている

何もかもわかっているふりをした

把握しているつもりでいた

けど実際には何もわかっていない

そして均衡は崩れる

だからこの詩はもう終わりだよ

きみもとっとと家へ帰れ

犬小屋のような家へと

「さよなら」

おれときみの永遠のお別れ

もう二度と会うこともないだろう

みたいな感覚に包まれて

いろいろと勘違い出来るかもしれない

生きることは素晴らしいだとか

でも結論を出すにはまだ早すぎるぜ?


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