ファミレス


ファミレスに侵入した

お子様ランチを食べたかったのでそれを注文した

「へいっお子様ランチ、一丁!」

やって来たミニオムライスには国旗が立てられていた

だが見たこともない国のものだった

おれは尋ねた

「これは一体どこの国の旗なのでしょうか?」

奥からやって来た一見、無職風の男は言った

「実は、このおれの国なんだよ」

親指で自分のことを指した

「どうりで見たこともないわけですね」

おれが感嘆としたふりをしていると「ぶーんぶーん」などと言いながら飛行機の真似をして何処かへ消えてしまった

自由

それしかここには無かった

無いよりましか


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る