もぐら
もぐらを食べることになった
お店で
もぐらしか置いていないのだ
おれは一度、席を立つと入口の看板を見直した
そこには異国の言葉でもぐら専門店という意味の文字が書かれているようだった
皿の上に乗っかったもぐらが出てきた
重力に屈服したように両手両足を広げていた
食べた
全然、旨くなかった
おれは顔を顰めた
可哀想なのはこのもぐらの方だ
安眠を妨害されて地中から引っこ抜かれたのに
輪切りにされて甘酸っぱいソースと絡まされたのに
不味いと口々に罵られていた
おれがもぐらなら絶対に進化して人類を滅ぼす
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