虹色
虹色の乳首が目の前にあった
さっき声を掛けてホテルに連れ込んだ女だ
服を脱がせた
「………」
虹色の乳首が露わになった
覗き込む角度によって様々な色に反射した
綺麗ならいいってものではない
おれは吸い付くのを躊躇った
奇妙な口のまま固まった
女は真顔だった
どうやら罠にはめられたのはおれの方だったらしい
おかしいとは思ったんだ
こんなに簡単にやらせてくれるなんて
おれは試されている
そいつを口に含んだ
「ちゅうう………」
そして時計の針がいくらか進んだ
全てが取り返しのつかない場所へ追いやられてようやく気付くのだ
くだらない意地なんて張らず始めから謝れば良かったのだと
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