詩人


何て言うかさ

おれ

なんとかなりたいよ

そう思っているんだ

誰かさ

おれを何とかしてくれよ

「へるぷみい」

叫んだ

近所の子供達が

こっちを指差して真似して笑っていた

意味もわからずに

おれはポケットから飴を取り出し

そいつらに見せびらかした

そいつらは近寄って来てそれを受け取ると

一斉に口の中へと放った

ぶあか

それ毒飴だよ

そう言うとぶへえって吐き出して

ただの飴なのに

ペッペッって口内の毒を必死に外へと吐き出そうとしていた

なんて馬鹿な連中なんだ

コロコロコミックの角に頭をぶつけて死ね

おれは少年達の口から地面に吐き出された飴を見下ろした

蟻が近寄って来てくっついて固まって死んだ

大好きな物と一体化しながら死ぬのってどんな気分だい?

おれは詩人

そして将来は爆死

そこら辺は既に決定済み

取り敢えず今は生野菜をバリバリ食ったりしている

けどそれは栄養とかは関係無くてただその音が好きなだけなんだ


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