砂漠の国の少年と少女


広大な

見渡す限りの砂漠地帯で

少年と

少女が

砂遊びをしていた

そして砂のお城が

作られつつあった

作っては

壊され

作っては

また壊された

そうして完成したお城は

また壊されて

ようやく出来上がった頃には

もう辺りはすっかり暗くなっていた

星空の下で

この二人に両親などいない

だから何処までも際限なく進むだろう

残酷さにも気付かずに行くのだろう

無言で

まるでこの世界を支配するかのように


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る