第3話マネーマンこと、ロジャー、少年を助ける

 ロジャーは一人でマネーシティを歩いていた。自分が指名手配されているのに呑気なものだ。

 目の前に警察官が通ろうとしても動じないロジャー。

 帰ろうとした時だった。

「誰か助けて!」少年の叫び声だ。

 ロジャーはその方を見る。

 三人組の男がナイフを片手に少年に迫っている。

 ロジャーはこの時に何を思ったのか、三人組に向かって走り出す。

「なんだ? てめえは!」

 マネーマンこと、ロジャーは銀行強盗の常習犯だ。

 ロジャーは素手で三人組の前に立ちはだかる。

「殺されたいのか?」

 ロジャーは今は普通の服装の青年だ。

 三人組の一人がロジャーに切りかかる。ひょいとかわしたロジャーはひざ蹴りを食らわした。残りは二人だ。

「やっちまえ!」二人がロジャーに襲いかかる。

 一応説明すると、ロジャーは槍の使い手であった。武術では達人クラスでもある。

 二人のナイフをひょいひょいとかわす。ロジャーはこの出来事に何を見つけたのだろうか。少年が困っていたから助ける? いや、ロジャーの正義心に火がついた瞬間だった。

 ロジャーは、あっという間に残りの二人を倒す。

 怖がっている少年に、ロジャーはこう言った。

「さあ、このお金で食べ物でも買って元気を出せ、それじゃあな!」

 ロジャーは立ち去る。

 ロジャーことマネーマン。

 ヒーローの始まりである。


続く

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