後輩と妹(後輩と妹)

 私は今、お姉ちゃんの後輩という人と、睨みあっています。

 なんでこんな状況かを説明します。

 お姉ちゃんは家にその後輩を連れてきました。

 そしてお姉ちゃんは、買い物に出かけてしまいました。

 そこで私は気づいてしまいました。

 この後輩お姉ちゃんを狙っているということを。

 私とお姉ちゃんの距離を離す存在ということを。

 私からお姉ちゃんを奪い取る気だと、気付いてしまいました。

 だから睨みあっています。


「ねぇ後輩さんなんで家来たの?」

 私は嫌味ったらしく言います。

 はっきり言って後輩は、邪魔です。

 すると後輩は当たり前のように言います。


「先輩に誘われたから、来ただけですよ妹さん」

 後輩さんが言った言葉で、私達はもっと睨み合います。

 ここで私は攻めます。

 ここぞとばかりにぶっ込みます。


「後輩さん? 後輩さんお姉ちゃんのこと好きでしょ?」

 後輩さんは、仰け反って照れています。

 私の予想は当たりだったようです。

 後輩さんは敵です。

 すると後輩さんは、開き直ってきました。

 照れた表情なんて気にしないように。


「私は、先輩が好きですよ! なんか文句ありますか? 妹さん!」

 そっちがそうくるなら、私も開き直ります。

 本音をぶちまけます。


「文句しか出てこないですよ! 後輩さん! 私からお姉ちゃんを奪わないでください! 私の日常を奪わないで!」

 私は机叩きます。

 怒っています。

 それでも勝ち誇っている後輩さんに、私は最後の切り札を使います。


「お姉ちゃんは絶対私のことの方が好きだもんね。だってお姉ちゃん毎日私の胸揉むからね」

 後輩さんは驚いていた。

 むしろ羨ましがっている? そんな感じ私はそこでもう一つ畳み掛ける。


「それにお姉ちゃん外では、キッチリしてるけど家の中だと私にデレデレなんだからね!」

 私は言ってやった。私とお姉ちゃんの秘密を言ってやった。

 どうだ後輩さん諦める気になったか!

 しかし後輩さんめげずに切り札を出して来ました。


「先輩はね。後輩フォルダーっていうフォルダーをスマホの中に潜ませてるんだよ! これを聞いてもまだ負けを認めないのか! 妹さん」

 な、に? そのフォルダー! ずるいずるい! 私のも作って欲しい! なんでそんなの後輩さんのしか作らないの?

 私がそんな風に、驚きと羨みを考えていると、お姉ちゃんが帰ってきた。

 私と後輩さんは、一目散にお姉ちゃんに駆け寄り、二人同時に喋り出した。


「私のフォルダーも作って!」

「私の胸も揉んでください!」

 お姉ちゃんは困った表情をしていました。

 これからも私と後輩さんの、戦いは続きそうです。




 私は今、先輩の妹さんと睨み合っている。

 お互い今にも飛びつきそうなぐらい、睨みつけている。

 するとこの妹さんは嫌味ったらしく私に、言ってくる。


「ねぇ後輩さんなんで家来たの?」

 なんでと問われると一つしか言うことが、ないので当たり前のように言う。


「先輩に誘われたから、来ただけですよ妹さん」

 これ以外に逆に何を言えと? そんな感じ。

 すると妹さんは、今の言葉が気に入らなかったのかもっと睨みつけてくる。


「後輩さん? 後輩さんお姉ちゃんのこと好きでしょ?」

 妹さんは、突然ぶっ込んできた。

 私はその言葉で思わず、仰け反ってしまう。

 しかも照れてもいた。

 別に先輩への思いに恥ずかしがる必要は、ないけどやっぱり突然そういうことを言われると、照れてはしまう。

 けれど私はそんな気持ちを隠すように開き直った。


「私は、先輩が好きですよ! なんか文句ありますか? 妹さん!」

 本音をぶちまけた。

 先輩の前じゃ恥ずかしくて言えないことを言ってしまった。

 けど妹さんも私に続いて、開き直り始めた。


「文句しか出てこないですよ! 後輩さん! 私からお姉ちゃんを奪わないでください! 私の日常を奪わないで!」

 そう言いながら妹さんは、机を叩いて怒っているのを示した。

 正直その姉妹愛は、感動物だけど絶対私の方が先輩のこと好きだと確信できた。

 けどその次の妹さんの情報は、私の確信をも揺るがしかねない情報だった。


「お姉ちゃんは絶対私のことの方が好きだもんね。だってお姉ちゃん毎日私の胸揉むからね」

 なにそれ? 妹だからって揉んでいいの? ダメじゃない? なんで妹さんは許してるの? それに先輩はなんで私のは揉んでくれないの? なんで?

 そんな気持ちになっている私に、妹さんは畳み掛けてくる。


「それにお姉ちゃん外では、キッチリしてるけど家の中だと私にデレデレなんだからね!」

 あの先輩が、デレデレ? 見たいみたいみたいみたいみたい! どんな感じなの?

 私は今すぐにでもそう質問したい、気持ちを抑えてこっちも切り札を出す。


「先輩はね。後輩フォルダーっていうフォルダーをスマホの中に潜ませてるんだよ! これを聞いてもまだ負けを認めないのか! 妹さん」

 それを聞いて、妹さんは私の作戦通りの驚きと羨みの表情をしていてくれた。

 するとそこで先輩が、帰ってきた。

 私と妹さんは一目散に先輩に駆け寄り、二人同時に喋り出した。


「私のフォルダーも作って!」

「私の胸も揉んでください!」

 それを聞いて先輩は、困った表情をしていた。

 これからも私と妹さんの戦いは、続きそうです。

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