大人百合(OLと専業主婦)

「ただいま〜」

 私はそう言いながら、家の中で帰り待っていてくれる私の嫁にキスをする。

 これは日課。

 私達にとっての当たり前。


「お帰り」

 キスをし終わると、私の嫁はそう言ってくれる。

 その後嫁は、言います。


「先お風呂入っちゃって」

 と。

 これも当たり前。

 だけど今日はいつもとは、違うことを言ってみる。


「ねぇー。一緒に入ろう」

 私がそういうと、嫁は照れた表情をした。

 照れて今にも私を殴ってきそう。

 ですが、優しい私の嫁は一言言います。


「いいよ。一人で入ってきな」

 まるで、私を子供扱いするように言ってくる。

 だから私は攻める。

 いつもなら折れてるかもしれないけど、今日は攻める。


「なんでー? 入ろうよー結婚してからまだ一回も入ってないじゃん!」

 私自身も大分恥ずかしいけど、死力の限りを尽くした攻めだったが、嫁には効かなかったようだ。

 簡単に受け流されてしまう。


「まだご飯作ってる途中だから、入ってきちゃって」

 折れた。

 これ以上は私の精神が持たない。

 普段はこんな甘え方はしない。

 だからもう無理。

 大人しく一人でお風呂に向かった。


 お風呂から出ると、机の上には美味しそうな料理が、いっぱい並んでいた。

 嫁の手作り。

 これも私にとっては当たり前。

 席について私は、真っ先にお酒を飲む。

 ゴクゴクと、明日は仕事休みなのでこのまま酔いつぶれても大丈夫。


「今日は、私が潰れるまで付き合ってね?」

 私が、そう言うと嫁は呆れながらも優しく返事をする。


「はいはい。いいですよ」

 その後私達は、愚痴を言ったりイチャイチャしたりしながら、仲良く酔いつぶれました。




「ただいま〜」

 そう言いながら家に帰ってきたのは、私の嫁だ。

 嫁は帰ってくるなり、そのままキスをしてくる。

 これは日課。

 私達にとっての当たり前。


「お帰り」

 ここまでがワンセット。

 当たり前のこと。

 そして私は言います。


「先お風呂入っちゃって」

 と。

 これも当たり前。

 仕事で疲れている嫁には、真っ先にお風呂で疲れを取ってほしい、そんな気持ちから始まった当たり前。

 しかし嫁はいつもとは違う行動を、取ってきた。


「ねぇー。一緒に入ろう」

 その言葉に、私は照れる。

 顔を赤くして照れる。

 だってそんな可愛い顔されて、照れない奴はいないはず。

 可愛すぎて今にもなでなでしたい。

 けどその欲望を抑えて、なるべく感情を出さないように言う。


「いいよ。一人で入ってきな」

 正直こんなやりとりは、たまにだけどある。

 大概その時は、ここで折れてくれるけど今日は折れなかった。


「なんでー? 入ろうよー結婚してからまだ一回も入ってないじゃん!」

 予想外の返答だった。

 そりゃ私も一緒に入りたいよ? 一緒に入ってイチャイチャしたいよ?

 でも昔同棲していた時のことのせいで、申し訳なさいっぱいになっちゃって入れない。

 嫁は酔いつぶれてたから覚えてないだろうけど。

 だからあくまで冷静に、受け流す。


「まだご飯作ってる途中だから、入ってきちゃって」

 これで、折れてくれ!

 そう願いながらだったが、嫁は見事折れてくれた。

 少し残念そうにお風呂に向かった。

 ホントごめん!

 私は謝りながら料理の準備を再開した。


 お風呂から出た嫁が、真っ先に手をつけたのはお酒だった。

「今日は、私が潰れるまで付き合ってね?」

 確か明日は、休みのはずだったらと私は、多少呆れながらも言った。


「はいはい。いいですよ」

 その後私達は、愚痴を言ったりイチャイチャしたりしながら、仲良く酔いつぶれました。

 はぁー嫁とお風呂入りたい。

 そんなことを考えながら飲みました。

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