ぼっちーズに捧げる詩

 魚が泳ぐ

 孤独に泳ぐ

 のどかに静かにのんきに泳ぐ

 その魚はどうやら、きれいな水でしか生きられないらしい

 汚れなどないほどの純水でなければ

 異物などないほどの純粋でなければ

 生きていくことさえままならないらしい

 触れ合うことも慣れ合うことも彼にとっては穢れでしかない

 魚は泳ぐ

 悠々自適な遊覧水泳

 決して美しくはないけれど

 希少価値なんてないけれど

 それでも魚は求めてる

 確かに居場所を求めてる

 だって孤独と戦うためには秘密基地が必要だから

 声なき願いを聞いた気がした

 それなら私が代わりに叫ぼう

 出来る限りの声を上げよう

 さあ、二人の一人ぼっちに秘密基地を

 

 これはⅡにはなれないⅠとⅠの物語

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る