第27話 宴会しましょう




ロミ「しかしお腹すいたぁ」

バニラ「町に戻って来たが、まだみんな神殿だ。どうする?」

犬「俺もお腹すいた。。。」

ナターシャ「わ、私は空いてません。(グゥーーーーー)」


ナターシャの顔が真っ赤になっている。


ロミ「わかった。ご飯食べに行こう。ってか、バニラまで人の姿にならなくてもいいじゃん。」

バニラ「あ?いいだろ!この犬が人の姿してるのに、俺だけ猫のままなのもしゃくにさわんだよ!」

ロミ「バニラとわんわんの服買いに行こうか。二人ともちーっとばかしボロボロだし。んで、宿に帰ったら二人ともお風呂ね。」

バニラ「は!誰が風呂なんか!」

犬「(よく体洗ってもらったな。。。天使様は洗ってくれるかな)」


ぷぷ。

わんわんの心の声が私にはダダ漏れだった。


市場に行き、ナターシャの大好きなジュースを買ってあげて、相変わらずキラキラの瞳で私を見るナターシャに癒されながら、お買い物をしていると、授与式が終わってみんなが出てくるのが見えて、神殿の方に向かった。


ロミ「みーんなー(o´罒`o)シ」


手を振ると桜子さんが私に気づいて駆け寄って来てくれた。


桜子「あ!ロミちゃーん!あれ?その人誰ー?」


わんわんは桜子さんを見つけた瞬間に走り寄っていき、桜子さんを抱きしめた!!!


アカギ「ヒューー♪」

白バラ「何々!?」


桜子「え、え、え!?」

犬「天使様!会いたかった!」



私はニヤニヤが止まらない。


桜子「何!?イケメンが私を抱きしめてるんですけど!?何!?ロミちゃん!!!説明!!」


ロミ「でへへぇ、その子は昨日助けた狼みたいなモンスターだよ。桜子さんにお礼を言いたかったんだって」


桜子「うっそ!本当に!?良かった!!元気になったのね!!」

犬「これからはずっとお前の側にいるからっいいよな」


桜子「やだ何これ!イケメンにこんな事言われたら嬉しいんですけど!!!」




支部長「さぁ、ハンター協会で今回の報告をしにきてくれ、その後は隣の赤い屋根のレストランを貸し切りにしてある!好きなだけ食べるといい!!」


アカギ「酒飲むぞ!」

白バラ「飲むわよー!」

ソルト「女の子はいないのかな」

カナナン「またそれ?」


私達はハンター協会へ向かって歩き出した。

桜子さんの隣にはぴったりわんわんがくっついて歩いている。

桜子さんも嬉しそうだ。


バニラがその姿を見てジリジリと私との距離を詰めて来ているのがわかった。

と言うかわかりやすい。

大胆なわんわんに焼き餅???


ナターシャ「ロミー特産オレンジのジュース、本当に作るんですか?」

ロミ「うん、さっき沢山オレンジ買ったからいつでも作れると思うよ」


ナターシャの目がまたキラキラしている。


バニラ「お、俺にも作ってくれよな」


ロミ「いいよー2人のためならいくらでも作ってあげるー♡」


ジャック「私にも作ってもらえると嬉しいんだけど」

ナターシャ「ジャックには無いです!」

バニラ「俺のが一番に作ってもらうからな」

ナターシャ「え!わたしが先!」

ジャック「じゃー私はその後でもいいからよろしく頼むよ」


スッと2人の間に入って私の肩に手を回すジャックを見てバニラとナターシャが怒る



ロミ「なんなんこれ」


ジャック「ははは」


笑いながらジャックさんはみんなのいる方へ立ち去った。

うん、あの人わざとやってるな。

わざとナターシャやバニラにちょっかい出してるな。うん面白い人だ。


右側に美少女ナターシャ。左側に美少年バニラ。

チキショーなんなんだこのカオスは。

幸せすぎて鼻血でるわ!!!







ハンター協会に到着してまず最初に受付の2人におかえりなさい!と声をかけられる。

無事に帰還したことを、報告する。


そして、報告時は専用の水晶に手をかざす。

印刷機のようなシステムになっていて、用紙にどんなモンスターを倒したのか情報が印刷されて、それに応じて報酬を受け取るのだ。

これらは全て魔法で動いている。


順番に水晶に手を触れ報酬を受け取り、終わった者から隣のお店に行く。

手配書の巨大スライムを倒したので、プラス報酬と最初の約束通り、登録料が返金された。


巨大スライムはかなり昔から住み着いていたようで、いくつかに分裂する厄介なモンスターだったようで懸賞金も20万Gと中々だ!

これをみんなで平等に割った。


そのほかにもみんなドロップアイテムなど、回収しているので今回みんなお財布が潤ったようだ。


ドロップアイテムの中に懸賞金がかけられたアイテムなどもあったようで、その報酬も折角なのでみんなと平等に分け合った。


そして、授与式は私は寝坊?したので、出ていないけど、第5層のポータルを復活させたとして、特別報酬50万Gももらった。

みんなは私達4人がやったからと、4人で分けるように言ってくれたけど、やっぱり、私達は仲間だから、こらも平等に分けることにした。


モンスターから個々でドロップしたお金やアイテムを除いて、1人10万G程の稼ぎだ。



最後に私も水晶に手を置いた。

ケンタウロスは倒せてないので、報酬は出ない。でも、左目と右の角を破壊した事により、部位破壊報酬が出ていた。

でもこれはバニラがやった事なので、バニラにあげる事にた。


ナターシャ「私にまで報酬をわけなくてもいいんですよ」


ロミ「何言ってんの、ナターシャが居無かったらもっと死者が出ていたかもしれないんだから。そこは胸張っていいんだよ」


ナターシャ「ですが、」

ジャック「お給料だと思って受けとっていいんだよ。働いたんだから当然だろう」


ロミ「そうそう、みんな頑張って働いたから平等にお給料が出るわけだよ!さぁさぁ!お腹すいたーご飯食べに行こう!(ニコニコ)」


ナターシャ「あ、ありがとうございます!!」



私達がレストランに着くと、テーブルの上にはそれはそれは豪華な料理やフルーツが沢山並んでいた!!!


ブュッフェ形式になっていて好きな分だけお皿にとって食べらる!!

素敵だぁ!!!


みんな食べずに待っていてくれている!

レストランのカウンターにマリアさんが居るのが見えた。その隣によく似た男性も居た。


マリア「飲み物は何にする?」

ロミ「特産オレンジ!」

ジャック「同じものを」

マリア「ナターシャは?」

ナターシャ「え、」

ロミ「ナターシャ、飲め飲め!」

ナターシャ「じゃー、私もオレンジ!」

マリア「あいよ」


ナターシャの変わりっぷりにマリアさんの嬉しそうな顔をする。

以前なら絶対に飲まなかったようだから。

私もナターシャが変わっていくのがすごく嬉しい。


支部長「遠慮しないでやってくれ。誰が乾杯の挨拶をする者は?」


みんながお互いの顔を見る。


桜子「じゃー、今回は私がいいかな?」


桜子さんが立ち上がり、深呼吸をして話し始めた。


桜子「今回私達は他の冒険者の警告を無視して甘い考えで進んでしまい、結果仲間の命が失われたわ。もうこの様な失敗を繰り返さない為に、上城君が言った様に絆を深め、強くなりましょう!強くならなきゃ!コップ持った?。。。ヨーコさんと獣使いの冒険者に」


一同「ヨーコさんと獣使いの冒険者に!乾杯!!!」


その瞬間わんわんが桜子さんにギュッと抱きついた。

桜子さんが頭をなでなでしている。


犬「ありがとうっ(ぐすん)」



みんなと楽しく会話で盛り上がった。

時間を忘れお酒を飲み、おしゃべりをしたいると、仕事を終えたキースさん達と

ハンター協会の受付の2人も合流して昼過ぎから夜遅くまで宴は続いた。


支部長「カッパーの冒険者を連れて、しかも5層まで降りて、手配モンスターまで倒した帰還するなんて、前代未聞だバカヤロー!!!お前ら良くやった!!」

メガネの受付の「支部長!飲み過ぎです!」


キース「なんだなんだぁ!お前らもう飲めねぇのかぁガッハッハ」


わいわいがやがや、

そんな楽しそうな光景をレストランの隅に座って眺めていた。


ナターシャはマリアさん達と料理の手伝い

をしているのかぁ

働き者だなぁ

だいぶ距離は縮めれたかなぁ?


桜子さん達女性陣は昨日のエミリオン・シルバーズ伯爵についての話題で持ちきりだ。

でも他の男の話をする桜子さんにやきもちを焼いているのか、わんわんがぴったり横についている。


ジャックもだいぶみんなと打ち解けた様で若干上城さんをディスりつつみんなと楽しくやっている。

ジャックさん本当はSなんじゃないかなぁ笑


バニラ「どうしたさっきから」

ロミ「いやーね、あんまり宴会とかって好きじゃなかったけど、仲間とならこんなに楽しいんだなぁって。」

バニラ「ふーん、俺と2人ならどーだぁ?」


バニラが身を乗り出し顔を近づけてくるのを手のひらで阻止しつつ、頭をなでなでした。

なでなでしてる間はバニラは目を細め気持ちよさそうに笑う。

ロミ「可愛いやつよのぉ」

バニラ「2人で抜け出さないか。月でも眺めに」

ロミ「あはは、そうだねそろそろお月様タイムだね」


私はバニラに言われ思い出した。

昨日の夜も月光浴出来なかったから、身体が結構重かったんだよ。。。


外に出てテラス席に座って月を眺めた。

優しい風に当たりながらアイマスクを外し深呼吸した。



すーーーっとモヤモヤが消えていく。



ロミ「口説いてくれて(月光浴の時間を教えてくれて)ありがとうバニラ」


気がつくとバニラは猫の姿をしており目の前のテーブルに座っていた。


なでなで


バニラ「。。。」


ロミ「バニラぁ疲れてるのに無理して人の姿してるから!!疲れてうごけないんでしょー!おいで、私の魔力吸っていいよ」


私がバニラを抱きかかえるとボフッと人の姿にもどり、私に覆いかぶさってきた!!


ロミ「ちょっ!重いよバニラ!」


へたぁとしばらく動かないバニラ。

私は仕方ないと諦めそのまま頭を撫でてあげた。


バニラ「お前なぁ誰にでも頭なでてんじゃねぇよ」

ロミ「え?そうかな?」

バニラ「あのおっさんとナターシャだよ!」


あーなでたなでた!

やきもち妬いてらっしゃるわねぇこの子。

可愛い!!!






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