第5話 運命の歯車
海外での生活も終え、語学を生かす仕事を見つけて、東京で働き始め、10数年が経ち、中学でお世話になった先生の定年退職祝いをすることになり、同級生たちがあちこちに連絡をして、瑠花の元にも連絡が直前にきた。瑠花は用事があり、行けなかったが、SNSのグループに入れてもらうことにする。そこには、参加してなかった翔太も入ってることに気づいた。瑠花は迷いながらも、20年以上も会っていなかった翔太にコンタクトを取ることにする。
「翔太久しぶり。今はどこに住んでるの?私は東京で、働いてます。」
返事を待つこと半日。
「今はロスに住んでるよ。二ヵ月前まではニューヨークに住んでたんだけどね。もう20年以上海外で暮らしてるんだよ。」
衝撃を受けた。まさか海外にいたとは知らなかった。恐る恐る結婚してるか聞くと、
「うんしてるよ。」
それは当たり前だ。していてもおかしくない年齢だ。してない私の方がおかしい。軽くショックを受けつつ、会話は瑠花への質問になる。
「今はどこに住んでるの?」
「今は東京で一人暮らししてるよ。仕事もあるしね。」
「そうなんだ。結婚してないんだね。実家には帰ってる?」
「うん、仕事もあるし、たまに長い休み取って帰ったりするよ。家族は皆元気?」
「おふくろは数年前に亡くなって、親父は一人暮らししてるよ。」
「そうだったんだ。お兄ちゃんは近くに住んでるの?」
「兄貴は実家からは離れてるところにいるけどたまにオヤジの顔見に行く感じ。」
「そっか。じゃあ、少し安心だね。」
家族の話をしながら、懐かしさも感じつつ、随分と時が経ったなあとも思いながら、話しを終える。
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