空想検索してはいけない言葉まとめ

百壁ネロ

バニンバ・チャレンジ

「バニンバ」は、南アメリカの熱帯地方に生息する昆虫だ。検索してヒットする画像は一見なんの変哲もないハエに似た羽虫だが、大きくハエと異なる点が二つある。

 一つ目は、口の構造。ハエはいわゆる『舐める口』だがバニンバは『噛む口』を持つ。そもそもこの「バニンバ」という名前、アフリカの某民族の言葉で「子を噛む」という意味で、熱帯の貧困集落では乳幼児がバニンバの群れに噛まれて死亡する痛ましい事故が多発しているという。

 二つ目は体の大きさ。なんとこのバニンバ、軟式野球ボールほどのサイズがある。そのため、羽音はかなりの音量で、三メートル先からでも聞こえるなんて言われている。

 さて、これだけでも十分検索してはいけない言葉として成り立つバニンバだが、今回の検索ワードは「バニンバ・チャレンジ」である。英語表記に直して検索するとヒットするのはSNSに投稿された海外の動画の数々だ。このバニンバ、ネットショップで一部の昆虫マニアに向けて流通しており、それを購入して度胸試しをする若者たちの動画が最近流行っているようなのである。バニンバまるごと一匹を口に入れ、そのままダンスを一曲踊る少女。同じくバニンバ一匹を口に入れ、そのままパスタを茹で、食べようと試みる青年。そして、最大何匹のバニンバを口に入れられるか、というシンプルながらも壮絶なチャレンジを繰り広げる男などなど。

 このバニンバ、噂によればこの頃日本のネットショップでも流通が始まった模様。日本のユーチューバーたちが口にバニンバを放り始める日も近そうだ。

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