第2話 格差

  古びた風景、じめじめしていて不快指数高めの季節(梅雨か?)

築50年は経っているだろうか?そんな団地の敷地内に来ていた。

グレー色の壁には所々にひび割れがあり、そして繁殖欲求旺盛な苔が付着している。

昭和のバブル期に建てられた団地のように感じられる。


「小学生位のころ、こんな感じの団地に住んでいる友達結構いたなぁ」

なんて思っていると、すこし離れたところから声が聞こえた


「下の人とは関わってはいけません!」

どうやらお母さんが子供に言っているようだ。


「下の人?どういうことだ?」

言葉の意味がよくわからなかったが、辺りを見回してみると

ここは斜面に建てられていて、下の方は多く建物があるが上の方は少ない。

そして下よりも上の方が立派な造りになっているように見える。


団地の一室を借りることになった

家具無し、電気無し、カーテン無し、要するに何もなし。


これが格差というものなのか・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る