詩篇 -poetry-

勇今砂英

アイスコーヒー

♠︎

苦い苦いアイスコーヒーもやがて中の氷が溶けて味が薄まって行くように

苦い苦い思い出もいつか薄まって行くのでしょうか

薄まっても味はなくならないように

ほのかな苦味は残り続けるのでしょうか

元の鮮烈な苦さを思い出せずに唯々毎夜夢の中であなたのすばらしさを訴えるのでしょうか

許しを請うかのように



♦︎

貴方は私の中で薄れていく

限りなく透明になっていく

遠いものほど美しい

氷を入れすぎたアイスコーヒー

ほのかな苦さを残した生ぬるい水

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