詠唱


 揺籃ようらん、母なる岩の神はその身を削り石を与えたまう。


 石を使う知を与え賜う。


 次にその身とその石を擦り火を与え賜う。


 火を扱う知を与え賜う。


 神の寵愛からこぼれたる知なき哀れな環形動物かんけいどうぶつよ。


 知より現れたるほむらに包まれ、火の穂ほのほによりて烏有うゆうに帰せ。


 焔炎勦滅えんえんそうめつ施火せび……。

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