第73話 ソロ活動2日目2
2人を無事連れて来ることが出来たので俺は早速鱗集めを始める。水溜りに移動して杖を前に出し魚を…あーピラニークだっけ名前。マーケットで初めて知ったわ。まあ魚を釣り上げ地面に叩きつける。
「ねぇ…それ楽しいの?」
「うをっ?」
どうやらまだ双子は出発していなかったみたいで俺の行動を眺めていた。こんなの見てても面白くないと思うんだけどな…
「そう見えるか?」
「ぜんっぜん…」
うん、他から見ても面白くないらしい。まあ面白さを求めているわけではないので別にいいが。
「なんでそんなことしてるのか意味不明だわっ」
「楽そうな、狩り、ね。安全に、レベル上がりそう…」
「レベルか~…気にしてもなかったな」
そういったリノはすぐ隣にある水溜りで俺と同じことを始めた。ただ違うのは叩きつける威力だ。ものすごい音と振動が響き、リノのところは次のが釣れなくなった。
「……?」
そして俺のところも今釣り上げた後から魚が現れなくなってしまう。
「私じゃ…出来ないみたい。なぜ??」
なぜじゃねぇ~~っこっちも迷惑受けてるんだけど!
「魚が来なくなったら困るんだが…」
「手伝い、失敗ね」
手伝い…だったのか結果はだめだったがお礼のつもりだったみたいだ。これは中々困った双子だ。
「まあ仕方ないさ。また後で時間空けてくるからあんた達も自分達のことするといいよ。じゃあなっ」
俺は双子と別れ1階層へ戻ると丁度健太が奥から歩いて入り口に戻ってくるところだった。
「お、よっすー偶然だなっ」
「あー丁度いいや。ちょっと外出てくれ」
「外?」
「ああ、ここだと双子に会うかもだからな」
「そうだな」
健太と俺はダンジョンの外へ出ると早速『合成』の結果を見せた。その結果に驚いたのか健太の動きが固まっている。
「どうだ?これを装備に合成したら防御力がかなりよくなる」
「よっすー…お前すげぇ~な」
「んで、健太の装備どこに使おうか?」
「ん、俺?自分で使えばいいのに…」
「俺はすでに鎧に1つ使ったんだ。だから2人にも1つずつ使おうと思って後2つある」
「まじかぁ~じゃあ…俺も鎧でいいわ」
「だよなー」
早速鎧を脱いで渡してもらうとすぐに『合成』して鎧を健太に返却する。その鎧を健太がマーケットで確認してその防御力に驚いて声を上げていたのを俺は後ろから眺めていた。
「なあ、これって俺も鱗集めたほうがいいんじゃないか?」
「あーそうだ、これもつけたほうがいいな」
今度は水無効の毛皮だ。すぐに健太からリュックを受け取り『合成』する。
「準備よすぎだろうっじゃあ俺早速3階層に行って…」
「ちょっとまった。まだ双子が3階層の入り口付近にいるから、少し時間空けてからのがいいぞ」
「…いるのか」
「いる…というか手伝ってくれようとしたんだが、逆に魚がこなくなって俺帰ってきたんだぜ?」
「まじか…じゃあ後で行って鱗増やしておくわ」
「わかった、俺はちょっと昼寝でもしてくる」
「ああ」
俺は健太と別れると一度家に戻りシャワーを浴びた後少し昼寝をすることにした。
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