第187話 早起き!!

自然と目が覚める

スマホで時間を確認すると、AM5時……起きるのはまだ早過ぎるな

もう一寝入りしとくか……

寝返りを打って布団に包まる

そのまま、動かずじっとしている


う~ん…………



眠れん!!


しょうがない、起きるか


ベッドから抜け出して、テキトーに整える


こんな時間じゃ、誰も起きてないだろうし

どうすっかな……


あ、そうだ

風呂入ろ


昨日の夜はそのまま寝ちゃったし、今のうちに入っておくか


そうと決まれば着替えを用意して風呂場へ向かう




ささっとシャワーを浴びて汗を流す


頭、体を洗い終わると完全に眠気は飛んでいった


風呂場から出て体を拭いて着替える


今日は……水着買いに行かないといけないんだよなぁ


地味なやつ、売ってるかなぁ

変に強い主張してる柄はイヤなんだよな……


駅の方行けば売ってる店幾つかあるだろうし、見て回るかな


頭にタオルを巻いて廊下へ出ると、妹が外で待っていた⁉


俺「お、おはよ」

随分早起きだな……


妹「うん。おはよ」

俺と入れ替わりで妹が入る


えっと、何でこんな時間に起きてたんだ?

俺と一緒で目が覚めたのか?


まぁ、いっか

それより、小腹が空いた!!

冷蔵庫漁って何か食べ物探そう



冷蔵庫の中には、液体に浸されたパンが入っていた

朝ご飯はフレンチトースト、か

勝手に焼いて食べたらダメかな……


他に何も無かったら焼けばいいか


卵は……無い⁉

そうか、フレンチトーストに使ったか……

ってことは牛乳もないか


えーっと、食パンも……無いか

そりゃそうか


こんな時間にガッツリ調理はしたくないんだよな


冷食にするか……


冷凍庫を覗く

えーっと……何で今日に限って何も無いんだ⁉

氷とバニラアイスくらいしか入ってないとか


ついてねぇー……


もう、探すの諦めていいよな

一枚くらいなら勝手に食べてもいいだろ?



妹「おにぃ、何してるの?」

びっくりしたぁー

突然声かけるなよ……


俺「ん?腹減ったから何か食べようと思ってさ」

これからフレンチトーストを焼くんだよ


妹「もしかして、フレンチトースト?」

よくわかったな


俺「そうだよ。他に何もないからな」

苦渋の決断だ


妹「ダメ!」

なんでだよ⁉


俺「じゃあ何か代わりのモンあるか?」

無いなら食う!


妹「えっと、えっと……」


俺「どうしたんだ?」

あるのか?ないのか?

どっちなんだ?


妹「じゃ、じゃあ!……私が焼く!!!」

はぁ?


俺「なんでだよ」


妹「なんでって、それ私のだもん!」

そうだったのか

残念だが諦めよう……


俺「そっか。なら、いいよ。部屋でもう一回寝る」

なんだよ……自分の分なら最初からそう言えよ

妹のご飯を奪うつもりはないよ


妹「え⁉な、なんで⁉」


俺「お前の分なんだろ。それを奪うつもりはねーよ」

はぁ~……

部屋に何かスナック菓子かなんかあったかな……?


妹「ちがっ、えっと、そうじゃなくて……いいから、座って!」

いや、腹減ってっから……食うもんないなら寝る


俺「なんで?」


妹「今から焼くから、座って待ってて!」

何でそんな拷問受けなきゃいけないの⁉


俺「いやだよ」

ただでさえ腹減ってるのに


妹「なんでよ⁉」

なぜ分からん!?

焼ける音と匂いから逃げるんだよ!!


俺「腹減ってるからだよ!どんな拷問だよ⁉」

腹減った人間の前で、調理するとか!!

鬼か⁉


妹「ご、拷問!?違うよ!もう!おにぃは何勘違いしてるの⁉おにぃの為に焼くから、ちょっと待っててって言ってんの!!」

は?


俺「それ、お前のなんだろ?譲ってくれるのか?」

それはありがたい


妹「もう!何で分かんないの⁉おにぃの為に用意したの!私が!!」

うん?


俺「なんで?」


妹「そんなの決まってるでしょ!昨日のお礼だよ!」

お礼って言ったって……


俺「大したことしてないぞ?実際に助けたのは俺じゃないし」

何言ってんだ?


妹「駆けつけてくれたじゃん!」

それはそうだろ


俺「当たり前だろ」

ほんと、何言ってんの?


妹「そうやって当たり前に駆けつけてくれる事が嬉しかったの!もうっ……」

当たり前の事を嬉しがるとは……


俺「かわってんなぁ」

変人の仲間入りでもしたのか……?


妹「もう!いいから大人しく座って待っててよ!!」

あ、そうだ

フレンチトースト焼いてくれるんだっけ


俺「焦がすなよ~」

妹ならやりかねない


妹「うっ……大丈夫だもん!何とかなるもん!」

ま、ダメそうなら手伝うか


俺「ガンバレよ」


さ~て、焼けるまで楽しみに待ってるかな


どれだけ妹が成長したか、見せてもらおうじゃないか

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る