第4話:新たな始まりへと

「貴方が次の相手ですか?残念ですが私は今機嫌が悪いのですよ・・・・・・消えなさい・・・・・雑魚がっ!!」


轟音と共にガブリエルの放った光球がアシュラに直撃する。


「儚い者共の癖に・・・・・」


ガブリエルはアイラの一撃により粉砕された腕を見ながら呟く。


「アイツの一撃は、中々強烈だったみたいだな?惚れるなよ?アイツは俺のなんだからよっ・・・・・!!!」


光球の一撃で燃え盛る炎の中からアシュラは平然と話しかける。

ゆっくりと肩を回しながら自分の姿を本来の姿に変換していく、五大元素の一つ炎を司りかつては神の一員であったイフリートの姿に・・・・


「・・・成程・・天界を裏切り地に堕ちた卑しき神・・・・・魔神イフリートでしたか・・・・・」


自らの一撃に効果が無かった事には驚かずアシュラの正体に驚いた顔を見せるガブリエル。


「堕ちたんじゃねー・・・仕えると決めた主の傍に赴いただけだ。勘違いが多すぎだぜ?大天使様よっ!」


「なんっ…だっ…うああああああああああああっ!!!」


一括と同時に放った炎の帯がガブリエルを捕らえアシュラの下に引き摺り下ろす。

アイラの亡骸を再度胸に抱き寄せ自らを発火させ太陽と同等の炎にまで高めるアシュラ。


「炎のヴェールじゃちっとばかり安いかも知れねーけど、我慢してくれよ?花嫁さん・・・・・」


ガブリエルを炎の檻に封じ込めアイラに口付けをしようとしたその時っ・・・・っゴズン・・・鈍い音をたててアイラの鉄拳がアシュラの頬にめりこんだ・・・・・・


「・・・っつ・・ぜってぇやると思ったんだよっ・・この○んカスがっ・・・・・ぺっ!!」


唾をアシュラに吐きかけて息絶えるアイラ・・・・・


「ってぇ~・・・最後まで御預けかよ?ひ・・・でぇ・・よなぁ・・・・・」


炎に焼かれ崩れ落ちるガブリエルを見届けた後アイラと共に塵になっていくアシュラ・・・ただその手は散り去る時までアイラを抱き締めていた。



「・・・」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る