第2話 おみくじ

 初詣も済ませたので帰ろうとしたが、せっかくなのでおみくじを引いて帰ることにした。そこそこ参拝客が並んでいるところを見ると、人気のおみくじらしい。二百円を投入口に入れて、一枚くじを引く。

 俺自身、くじの内容にそれほど期待はしていない。凶は出てほしくないが、大吉のように極端に持ちあげられてもその後に困る。だからおみくじを引く時には、願わくば小吉、吉などの当たり障りのない結果を望むようにしている。

 おみくじの封を解いて、内容を確認する。さて、結果は……「大吉」!

 普通なら喜ぶべきだが、俺は来年以降の結果は下がるのみなのを確信して、少しだけ残念に思う。しかし大吉が出た以上、今年はいい年にしよう。ようやく帰ろうとしたとき、くじ箱のそばの看板が見えた。「大吉のみくじ」と。

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