第13話 苧
——A:では、ようやく本題に入りますが、どうして織田さんは洋服デザインを心掛けるようになったのでしょうか。
——織田:そうですね。あれは僕が中学生のころでした。都市郊外の再開発に伴って、僕の父方の祖父母の家が取り壊されることになったんです。僕は最後の思い出にと祖父母の家へ赴きました。そしたらびっくりですよ。
——A:何があったのでしょうか
——織田:家がもぬけの殻で、庭は雑草が生い茂ってたんです。もちろん祖父母はいず、僕はショックでした。しかも、庭の雑草の中に苧が生えていました。僕はその苧を持ち帰り、繊維を取り縫ってみたんです。そこから僕の洋服への関心が始まりました。今思えば、祖父母の家に苧が無ければ、今の僕はなかったかもしれません
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます