第21話 プレッツェル

 昼休み。二人の女子高生が寄り集まって談話していた。

「とっきー、なにそれ?」

「これ? お兄ちゃんがドイツ留学から帰ってきたときにくれたの。えーっと何て言ったっけ? プ、プリ、プラッ……」

「プレッツェル?」

「そうそうそう! さっすがまぁこ、天才!」

 とっきーと呼ばれた女子はハート型のプレッツェルを包み紙から取り出す。

「ねぇこれ、何に見える? 鳥の足みたいなの」

「えー。布団たたき?」

 その発言で二人は大口を開けて爆笑した。昼時はのどかに過ぎる。

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