第3話 『土俵臨界点』
突然だが原子爆弾の起爆の仕組みをご存じだろうか。例えるなら、土俵に臨界点ギリギリの力士を保存して、そこに高速度で許容量を超えた力士をぶつけるような仕組みである。密閉空間で稽古パワーの分裂及び増殖が開始され臨界点を超えて爆発するというような現象である。(「量子力士学入門」より)
その核爆発に匹敵するような火薬庫が今、国技館で起爆しようとしていた。
「ARGHHH!!!」
しかし、何も起こらない。
横綱若銀河の胸が地球の核を穿つぶちかましを音もなく受け止めていた。
「四股が足りませんネ」
胸を合わせたままヘラクレスのタイツを掴み引き寄せる。そのまま土俵際まで運び静かに釣り落した。
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