3、初の差し入れ「突撃」

「水と、ゼリーです」

「ええ、いいんですか。ありがとうございます」

「あと、お汁粉が無かったので、『しるこサンド』を買ってきました」

「ええ、これもいいんですか。ほんとにありがとうございます」


 やっぱりせんまるさんは謙虚だ。ついでに差し入れした物を、生放送で紹介してくれました。


「それと、京都の手前まで付いて行きながらサポートしますんで、もしバッテリーの充電とかあったら、車で充電しますよ」


 せんまるさんは先日、鈴鹿市の河川敷でテントを張って野宿をしてるので、カメラや携帯(GPS)のバッテリーの充電が出来てないはずだと思ってました。


「それはめっちゃ助かります。ほんとに充電して貰っていいんですか?」

「全然いいですよ。今日は1日、休暇を取ってますから」


 実は明日も休暇を取って3連休にしてました。その代り土日出勤です。


「そうなんですか。ではお願いします。充電は助かります」


 バッテリーが無かったら生放送出来ないし、何処かで充電してたら進度が遅くなってしまう。せんまるさんにはどんどん進んで欲しいので、貢献出来て良かったと思いました。


 バッテリーを受け取った後、記念写真を撮って貰いました。


「ここからの鈴鹿越え(国道1号線)は、今日の難所ですね」

「そうなんです。大変です」

「頑張ってください。それでは、出発してください」

「はい、頑張ります。もし、途中であれだったら、いつでも帰って貰っていいですよ」


 と、気を使ってくれる。そんな人格にも惹かれます。優しい人ですね。


「どっちみち京都へ帰るので、京都まで行きますよ」

「そうですか。ありがとうございます。それでは行ってきます!」


 と言い残し、せんまさんは鈴鹿の坂へ向かって行きました。



 つづく

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