「自転車世界一周を生放送しながら走る青年」を、3日間だけサポートさせて貰った時のレポート

すみこうぴ

1、世界一周チャリダーとの出会い

 2019年3月19日、火曜日。

 三重県は亀山市関町の国道1号線を滋賀方面へ車で走ってると、自転車に40kgの重い荷物を積んで坂道を登ってる人を発見する。


 せんまるさんや!


 自転車世界一周の途中、日本を北海道から沖縄までを走っている「せんまる」さんの姿を捉えました。因みに、せんまるさんは日本人です。


 私は、彼を追い越してから道路脇の広場に停車し、車から降りて手を振る。


「せんまるさーん。差し入れです!」

「えーっ! いいんですか。ありがとうございます!」


 と自転車を止め、笑顔を浮かべて丁寧にお辞儀をする謙虚な姿が印象的です。

 これが、せんまるさんとの初めての出会いでした。



 正確には、もっと前にツイッターで「自転車世界一周中」のせんまるさんの存在は知っていました。

 30年前、私がパキスタンはペシャワールの安宿に滞在していた時、そこで出会った自転車野郎・井上洋平さんも、


「自転車で世界一周をしてる」


 と言っていた事を思い出しました。


 そんな事もあり、興味が湧いてきた私は、昼休みにYouYubeで検索してみると、雨の宇都宮を走ってるせんまるさんが映ってました。しかも生放送でやっていて、旅の臨場感が凄かったです。

 その時は、たまたま30分程度で放送は終わったのですが、また見てみようと思いました。


 それから数日が経ち、仕事の暇な時にまた生放送を見てみると、せんまるさんは既に神奈川県を走っているではないですか。ツイッターをよく見ると、GPSアプリのアドレスが載っていました。そのサイトを見ると、せんまるさんが今走ってる場所も、リアルタイムに分かります。


 これは面白い!


 元来「旅好き」な私は好奇心を刺激され、生放送の映像とGPSの動きに夢中になりました。私も自転車(ロードバイク)に乗ってるので、まるで自分が自転車旅をしてる気分になり、興奮したのを覚えています。


 ニコ生でも生放送をしてると言う事なので、ニコ生へ視聴を切り替えました。ニコ生ではコメントを送ると、それにせんまるさんが応えてくれました。それが、とても楽しかったですね。


 せんまるさんが走っている所は、私が昔から何度も走った所でよく知っているので、


「次の交差点を右折ですよ」


 とコメントを送ると、


「次、右折ですね。ありがとうございます」


 ってな感じで、せんまるさんは順調に進んで行きました。一緒に旅をしてるみたいて、めっちゃ楽しかったですね。


 その後、せんまるさんは、激坂の難所・箱根を越え、長い静岡県を走り、実家のある愛知県に着きました。

 そこで休養を取ってから、せんまるさんは再度出発をします。



 つづく

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