いつかまた、また、いつか
大事なものは奥の方
昔もらった
失くさないよう
チョコレート香るカンカンにしまう
そのカンカンを今度は
クローゼットにしまう
そうしてそのまま
ずうっと忘れていた
卒業式の日は
そのカンカンを見つけられる
カンカン以外にも
色々見つけられる、卒業式の日は
カンカンを開ける
がぱっと金属が歪む
ああこれだ、これ、こんなところに
これまで
一度も触れたことが無かった
存在も忘れていた
今はもうチョコレートも香らない
まるでずっと探していたかのように
欲していたかのように
それをぎゅうと両手で胸に
本当に胸に当てる
たまらなく愛おしい
そんなもんなのだ。
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