スーツアクターだった俺が異世界で戦隊始めました！

第19話 恐竜+カブトムシ

「たぁぁぁ！」

「くたばれやぁぁ！」

俺の宝救剣とカイトとか言う先代勇者の大剣が火花を散らす。

カキンカキンと剣がぶつかり俺は右のティラノファングで弾きながら懐を狙うがやはり馬鹿でも元勇者か中々隙が見つからない！

「このお！」

俺はティラノファングで殴り掛かるが大剣が中々硬くこちらの攻撃が効くどころか手が痺れてきやがった。

「ツー！硬えなオイ！」

「あははは！この剣はダイヤをまぶしてるからな！砕けるわけないんだよ！」

馬鹿勇者共の武器は元を正せばお前らが殺した宝石獣かよ！並の武器なんか玩具扱いの滅茶苦茶な性能の武器かよ。

どうりで変身なしで俺達の武器とやりあえる訳だ。

「オラオラ！」

カイトが馬鹿みたいにスキルを使って技を撃ちまくるがやはり大剣ゆえに大振りだ。

だが当たるとまずい。

「ベーだ！」

俺はあっかんべーのポーズをするとしゃがむ。

「きいきい！」

突撃！

「何！？」

サイカチムシがカイトに自慢の角を光らせて体当たりした。

ゴチーン！

「あ〜あ〜」

何か変な顔して空高く吹っ飛ぶカイト。

ん？何処にあたった？まあいいか…とりあえず1人片付いた。

「はぁー！」

「それ！」

ルーガルとコハクはそれぞれラプトルバンカーとトリケラキャノンでカズを攻撃している。

「二対一とは卑怯な！」

「どの口が言うか！」

「全くだ！」

ルーガルは槍モードにして伸ばすがカズはかわす、カズの剣が光青いビームの剣を伸ばしルーガルに振りかざす。

「おっと！」

コハクがトリケラキャノンを盾にして防いだ。

「かたじけない！コハク殿！」

「お互い様さ！ルーガル！」

「わかております！」

ルーガルは槍をバンカーに戻して右にふりかざすが、カズは簡単に避けた。

「馬鹿かこれくらいかわせる！」

「今だ曲がれ！」

ラプトルバンカーの先が突然方向転換し上に向きを変えてカズの顎に激突した。

「ぐはっ！」

「隙やり！トリケラキャノン！」

「うわぁ！」

見事に命中しカズも森の外へ飛ばされた。

よし2人目終わり！

「はぁー！」

「危な！危な！」

リアはパキケファログローブで容赦なくアインに迫り殴り掛かる。ダイヤだから当たると骨が絶対砕ける。武器は銃な為にかわしては撃つがダイヤだから弾かれてしまい怯む事なく突っ込んでくる。

「遠距離相手に同じ遠距離で勝負はしないんですか！？」

「何処にいるんですか？そんな甘ちゃん！」

バキバリバリン！

「ひいっ！」

アインの拳銃は跡形もなくいい音して破壊された。

「ちょ、貴女た、タイム！」

「ありません！」

ゴチーン！

「ふだれた事ないのにー！！」

あれま…あっけなくやられたな…まあいいや馬鹿勇者はこれで終わり！

「寄るんじゃないわよ！死体が！」

「死体じゃないデュラハンだ！」

アイカは火の魔法を撃ちまくる、カイエンはかわしたり宝救剣で弾いたりと軽くかわす。

「お前ら元の実力弱いだろ絶対！」

「五月蝿い腐った死体が！」

「少し黙ろうな！」

カイエンは頭を外してアイカに投げた。

「イヤーーー！」

カイエンの本体はすかさず宝救剣にオニキスをはめ込みグリップを2回引き技を放つ。

「加減はしてやるよ！」

アイカの懐に黒い刃をかまして服と鎧はビリビリに破いた。

「キャーーー！」

下着一枚になり泣きながら逃げ出した。

おいおい戦隊にこんなシーンは無いんだが…まあいいか。五月蝿い泥棒女も終わり。

後は！

俺達は宝救剣に各カラーの宝石をはめ込みグリップを2回引き必殺技をかまえる。

「あ、あれ？俺だけ！？」

「「「「「宝救剣！ファイブカラットフィニッシュ！」」」」」

俺達は同時に剣を振りかざし技を放つ、五つのエネルギーの刃は重なり花の様になり回りながら竹怪人を貫いた。

「俺、食事しただけじゃーん！」

竹怪人は爆死した。

「あーあーマジで、ダサい〜」

また出たコギャル悪魔！

「アンタラマジぱないし〜」

訳判らん…コギャル悪魔は黒いダイヤを爆死した竹怪人に落とす。

「サンキュー！」

巨大化して復活した。

お約束だがやはりウザいな現実だと。

「こいルビティラ！」

「ウガァァァ！」

ルビティラは巨大化して森から出てきた。

「よし俺が来いオニステ！」

「我輩も来てくれラルトル！」

「テゴォ！」

出番〜！オニステも巨大化した。

「ギャオ！」

よっしゃ！ぶっころ！とラルトルも喧嘩っ早く現れた。

「2人は馬車を！」

「わかった！」

「気をつけて下さい！」

コハクとリアは馬車へ向かう。

「宝石合体！」

ルビティラ、ラルトル、オニステの身体が光りピースの様にバラけた。

ルビティラが胴体と足と頭を構成し合わさる。ルビティラの頭は真ん中にくっつく、ら次にラルトルの頭が右肩に着き残りは右手にさらには尻尾は槍になり装着。オニステの頭も左肩にくっ付き残りは左手を構築し背中と尻尾は機械弓に変わり装着し、兜が構成され頭とくっ付き合体完了！

「完成！ホウキュウオー・アーチャー！」

アーチャーって弓矢か！この二体だとこの形態になるのか！

「いくぞ！」

ホウキュウオーは先に突っ込み槍をお見舞いする。

カキン！

嘘だ硬すぎる。

「あれ？さっきより硬くないか？」

「なら弓矢だ！」

次に左手のステゴアローからエネルギーの弓矢を放つ。

当たりはするが傷一つついてない。

「まじかよ！」

「その程度じゃ俺の竹は貫けない！」

竹怪人も先の尖った竹を複数作り出して放つ。

ホウキュウオーは全てもろに食う。当たった箇所は大爆発した。

「うわー！」

「攻撃にも転用できんのかよ！」

「ホウキュウオーの装甲ではアレは次無理だぞ」

ホウキュウオーはゲーターオーと違い身軽に動けるが装甲とパワーではゲーターオーに劣るのだ。逆にゲーターオーはパワーと防御は上回るが機動力では劣る。どうやらホウキュウオーとの相性は悪いらしい。

「ワニ爺を呼ぶか？」

「いやみてくだされ！」

「ん？なんだ？」

上空から金色に輝く兜虫が竹怪人に突っ込んで吹っ飛ばした。

「うわー！」

「きいきい！」

宝石虫サイカチムシ。

助太刀する！って助かったぜ。

「きいきい！」

緑の奴と青と拙者を合体させろ！

「わかった！コハク交代だ！」

カイエンがコックピットの宝石の部屋から叫んだ。

「了解だ！行くよマリケラ！」

「ケラ！」

了解です！

マリケラはコハクを中に入れて巨大化した。

「宝石合体！」

ホウキュウオーの身体が光り再びバラけた。

ルビティラが胴体と足と頭を構成し、マリケラの頭は左肩にくっ付き左手腕を構成し、ラルトルも右肩に頭をくっつけ残りで右手を構築した。更にサイカチムシがバラけた。サイカチムシの頭は外れ身体は半分に分離し一本に繋がる先にルビティラの頭が着き口を開き開いた口にラルトルの尻尾が合体し大太刀になった。バラけた足は左右の手に着き頭と背中の羽根の装甲が胸に着き合体完了。

「完成！兜ホウキュウオー！」

おー四体合体だ！しかも戦国武将見たい！さながら織田信長の鎧みたいだ。

「何！？恐竜と害虫の合体？アンバランスな！」

竹怪人は太い竹を振りかざす。

ゴチーン！

「キャーーー！痺れた！」

ホウキュウオーの装甲はサイカチムシが加わり防御力は跳ね上がっていた。

兜ホウキュウオーは合体した大太刀、宝林ノ太刀で竹怪人の身体を簡単に貫いた。

「馬鹿な俺の身体が！？」

「兜スゲー！」

「あの硬い身体を簡単に斬り裂くとは！」

「パワーも防御も上がったな！」

「よしトドメだ！」

ホウキュウオーは宝林ノ太刀を上に大きく構えた。金色のエネルギーが集まり光の刀が現れた。

「「「兜ホウキュウオー！木っ端両断！」」」

兜ホウキュウオーは勢いよく振りかざし竹怪人を真っ二つにした。

「虫と恐竜が強いとは…」

竹怪人は爆死した。

「よっしゃーー！」

「勝った！」

「我輩達の勝利だ！」

兜ホウキュウオーの勝利！

:

「ワニ！」

オーサイカチ久しいな！とワニ爺。

「きいきい！」

お久でござる。ござるって何だこのカブトムシ。

馬車で俺達は新しい仲間になったサイカチムシを連れて秘密基地に戻った。

「なあ、サイカチムシ何て古いからさ兜虫っていうのどうよ！」

また彼は変な呼び方を…

「きいきい！」

兜虫いい響きでござる。って気に入ったよこの宝石獣。

「お前はコハクカブトな！」

「涼、僕と名前かぶるだろ！」

「ならカブトだな！」

「きいきい！」

カブト！良い響きでござる！おー始めて名前を気に入ってくれる奴が現れた。

「しかし俺達が指名手配されてるなんてな…」

「どうするこのままじゃ、下手に村には立ち寄れないぞ…」

正規のルートは多分あの王都の衛兵で固められてる。カイアナスはまだ先だ、何とかあそこまで行ければな…彼処は多種族国家の境界線でもある奴らも俺達みたいな種族が同伴しないと入れないはずだ。入れば追ってこれないはずだ。

「回り道になるが谷を越えていこう！」

「鉱石の谷なんてかなりヤバイ道じゃないか、ここは流石に死と隣り合わせだ！」

ここは落石ばかりでかなり危ない道だ。下手したらみんな死ぬぞ。

「きいきい！」

あ！この場所は！カブトが何か言ってる。

「ワニ？」

なんじゃカブト？

「きいきい！」

ここは確かアンキロサウルス殿が眠りついた谷ではないか？何、アンキロサウルス？

「宝石獣か？カブト？」

「きいきい！」

宝石竜アンキロサウルス殿がここで眠りについているでござる。まじか！

「落石だらけのあんな所にいるのか？宝石獣が！」

「戦いも激しくなるだろうし、どうせ行くなら行こうぜ！」

確かにな危険はあるが宝石獣をアイツらに渡す訳にはいかないしな。

「僕は行くべきと思う」

「人目も避けられますし」

「新しい宝石獣殿にも我輩逢いたいですぞ」

「しゃあない。行くか！」

「よし！行けルビティラ！」

「ティラ！」

しゅっぱーつ！とルビティラは馬車を引く。目指すは鉱石の谷だ。